第29回 しばれる冬も終わり、春が来たと思ったら…

雪解けとともに出てくるのは、路面の穴!!!

思わぬ事故につながることもあります。


 雪国でも、そろそろ雪解けが始まりました。
幹線道路もアスファルトが見えてきて、危険なツルツル道路もやっと走りやすい部分が出てきました…と思ったら、道路はデコボコの穴だらけ。
ハンドルをとられることもあるので、雪解け後の道路も危険です。

 穴の大きさは、小さいものは5cmくらいから、大きいものだと50cm以上になることもあります。
深さは5cm~10cmほど。
雪道のマンホールの穴と違って、アスファルトの穴のフチはカクカクとして鋭いので、バンパーが壊れるというよりも、パンクするのでは…という怖さがあります。
 また、乾いた路面なので、車を運転するときは、のろのろ運転の雪道と違って、ある程度スピードを出しますが、このデコボコの穴のせいで、車はけっこうガタガタいいます。

 たまに“大穴”にはまると、かなりの衝撃です。
ハンドルをとられて思わぬ事故につながることもあります。

 雪国では毎年のことですが、雪が解けた後の道路は、どうしてこんなに穴だらけなのでしょう。

 気温が高くなってくると、道路の小さなひび割れや継ぎめに、雪解け水がしみこみます。
この水がアスファルトの中の砂粒の接着力を弱め、砂粒の周辺にすき間ができて、さらに水がしみこみます。

 また、昼間にしみこんだ水は夜になると凍結し、氷となって体積が増えて、さらにすき間が広がります。

 すき間が大きくなったところに、通過する車の重みや衝撃で道路の一部が崩壊し、さらにアスファルトがはがれていくので、大きな穴となってしまいます。

 この穴は『ポットホール』と呼ばれています。

 春になって雪がとけると、雪国ではあちこちで道路の補修が行われます。
補修された道路は雪が降るまでは走りやすくなりますが、雪が積もると、その補修された継ぎめにまた水がしみこみ、雪がとけると大きな穴になる…。
 毎年毎年繰り返される道路の穴と補修。雪国の『風物詩』ともいえる光景です。

「ひび割れ」から「穴」に“進化”する…(写真提供:寒地土木研究所)
雪解けの道路(写真提供:寒地土木研究所)

 さて、発生した『ポットホール』をどのように埋めていくのでしょうか?

『ポットホール』の発生状況を把握するため、まずは道路を点検して回ります。人の目で見て確認する、地道ながら大切な作業です。

 発見した『ポットホール』は、ひとつずつアスファルト混合物などで埋めていきます。またしても地道な、人の手による作業が続きます。
 最後の仕上げは、もともとあった舗装に流し込んだアスファルト混合物をしっかり接着させる作業です。
アスファルト乳剤を散布し、加熱して圧をかけることで接着効果を高めます。

 こうして、たくさんある『ポットホール』が、ようやくひとつ埋まるというわけです。

 雪が溶けた後、ゴールデンウィーク頃までにこうした作業を繰り返していきます。

 雪がとけると目立つ道路の穴。雪が降っても雪が解けても、雪国のドライバーは運転に気を抜くことができません。
雪国なら当たり前のことですが、あまり雪の降らない地域の人にとっては改めて驚くことでしょう。

〈出典:北国の道路は春先になるとなぜガタガタになるのか?そのメカニズムとは│北海道ファンマガジン (hokkaidofan.com)

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