問 題…日本の街路には普通にあって、パリの街路には全くないものは?
こたえ…電柱です。
特にヨーロッパの人々が「これぞ日本!」と感じる街中の光景は、実は道路沿いに立つ電柱の存在だと言います。
日本人にとって、道路沿いに立つ電柱の存在は、当たり前の光景なので、特に何も思うことはないが、ヨーロッパでは、電線が地下に埋められているため、道路沿いに立つ電柱を見かけることがありません。そのため、ヨーロッパの人々は、道路沿いに立つ電柱に驚いているのです。
世界各都市の無電柱化の進捗状況を見ると、よりはっきりわかります。
ロンドン・パリなどのヨーロッパの主要都市や、シンガポールなどのアジアの主要都市では、無電柱化がほぼ100%に対して、日本の無電柱化率は、東京23区で8%、大阪市で6%と立ち遅れています。

電柱を地下に埋めると、道路の幅が広まり、景観がよくなります。さらに、台風や突風、地震などによる断線や倒壊の危機もなくなります。ところが、日本では無電柱化が進まないのです。
日本で無電柱化が進まない最も大きな要因は、コストです。
国土交通省が算出したこれまでの国内の実績では、1km当たりの埋設費用は、なんと約3億5000万円!
ロンドンやパリの無電柱化費用を試算すると、1km当たりの埋設費用は約8000万円。ロンドンやパリは、日本国内の1/4のコストで済んでいるのです。
両者のコスト格差は、設置方法の違いにあります。日本で無電柱化を行うには、地下に共同溝を埋設し、その中にケーブルを通すのが主流となります。一方欧米は、共同溝など設置せず、ケーブルを直接地中に埋める直接埋設方式が主流です。
しかも、日本の電柱は電力だけでなく、電話やケーブルテレビ、インターネットにも利用されているため、地下に埋める際には、すべての事業者に了解を得なければならないのです。この調整が非常に難しいのです。
国土交通省は、2021〜2025年の無電柱化計画をまとめました。防災や景観形成などを目的に約1600㎞に着手するそうです。その実現に向けコスト縮減が大きなテーマとなるでしょう。


〈出典:国土交通省が2025年までの無電柱化推進計画を策定 (sohjusha.co.jp)〉
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